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103万円の壁引き上げ!?背景やメリットとは?

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国民民主党が提案する「103万円の壁」引き上げは、パートタイム労働者にとって注目の政策です。

この変更により、所得税が非課税となる年収の上限が178万円に引き上げられることで、多くの人がより高い収入を得やすくなることが期待されています。

しかし、見えない罠も潜んでいます。

特に、130万円の壁が存在することで、扶養から外れる際の社会保険料負担が増える可能性があります。

果たしてこの新たな基準は、労働者に本当のメリットをもたらすのか?

今後の影響について詳しく見ていきましょう。

目次

103万円の壁引き上げの背景と目的

国民民主党は2024年の衆議院選挙で、「103万円の壁」を178万円に引き上げるとする公約を発表しました。

この提案の背景には、パートタイム労働者が収入を103万円に抑えることで、就労時間を調整せざるを得ない現状があります。

この基準を引き上げることで、より多くの人々が所得税を支払うことなく高収入を得られるようになり、労働市場が活性化することが期待されています。

この「壁」は1970年代から存在し、賃金上昇に伴い、収入を制限する必要に迫られる労働者が増加してきました。

103万円の壁とは?

「103万円の壁」とは、年収が103万円を超えると所得税が課税されるラインを指します。

具体的には、基礎控除48万円と給与所得控除55万円を合計した103万円までが非課税となります。

年収がこの額を少し超える程度では所得税はそれほど大きくありませんが、多くのパート労働者はこのラインを超えないように勤務時間を調整しています。

130万円の壁とは?

一方で「130万円の壁」は、社会保険に関わる重要なラインです。

この金額を超えると、扶養から外れ、自身で健康保険や年金保険料を負担しなければなりません。

その結果、手取り額が大きく減少することがあり、多くの人々が「働き損」と感じる要因となっています。

2023年10月から導入された「年収の壁・支援強化パッケージ」では、一時的に130万円以上稼いでも扶養内に留まれる特例措置がありますが、恒久的な解決には至っていません。

178万円の壁における税制のメリット

103万円から178万円への引き上げは、多くのパート労働者にとって経済的なメリットをもたらします。

新たな基準により、より高い収入が課税を免れるため、労働意欲が高まることが期待されます。

この変化によって中間層の可処分所得が増加することが見込まれていますが、同時に新たな課題として「130万円の壁」が存在します。

130万円の壁の現状とその影響

「130万円の壁」は年収130万円を超えると扶養から外れ、社会保険に加入する義務が生じます。

これにより、月々の手取りが減少し、例えば協会けんぽの場合、年収が130万円をわずかに超えると約20万円の保険料負担が発生します。

この負担が重く、パートタイム労働者が就労時間を調整する一因となっています。

新たな壁への対応策と政府の施策

政府は「130万円の壁」に対処するための対策を講じています。

「年収の壁・支援強化パッケージ」では、収入が一時的に130万円を超えた場合でも扶養内を維持できる制度があります。

社会保険への加入には将来的な年金の増加などのメリットもありますが、月々の手取りが減少するデメリットも避けられません。

なぜ「130万円の壁」に関する提案がないのか?

「130万円の壁」の緩和は財源確保が難しく、実現が難しい課題です。

社会保険料負担を軽減すれば、国民健康保険や厚生年金への財源が不足するため、政府は慎重になります。

また、2023年10月から一時的な緩和措置が導入されていますが、新たな大規模な改革が必要とされるのはこれからの課題です。

国民民主党の公約は、103万円から178万円への引き上げで所得税負担を軽減し、働く環境を整えることを目的としていますが、「130万円の壁」に対する具体的な提案が欠けています。

この壁の見直しが、今後の労働力確保や経済活性化に向けて重要なテーマとなるでしょう。

まとめ

国民民主党が提案する「103万円の壁」の引き上げは、パート労働者にとって大きな変化をもたらす可能性があります。

新たに設定される178万円という基準により、より多くの人が所得税を免れることができ、働く意欲が高まるでしょう。

しかし、130万円の壁という社会保険の問題も見逃せません。

この壁を超えると、自身で健康保険や年金の負担をしなければならず、手取りが減少するリスクがあります。

政府の一時的な支援策はあるものの、根本的な解決には至っていません。

今後は、社会保険制度全体の見直しが求められる中で、政策の実現性とその影響を慎重に考慮する必要があります。

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