今夏の甲子園で、京都国際高校が新潟産業大学附属高校を破り、見事に3回戦進出を果たしました。
この勝利の後、選手たちが歌う校歌に注目が集まっています。
特に話題になっているのが、その校歌が韓国語で歌われていることです。
今回は、なぜ京都国際高校の校歌が韓国語であるのか、その背景や歌詞の全文について調べてみました。
なぜ京都国際高校の校歌は韓国語なのか?
京都国際高校は、1947年に設立された歴史を持つ学校です。
当初は在日韓国人を対象とした民族学校として開校しました。
- 1947年:京都朝鮮中学として開校
- 1958年:京都韓国学園に改称
- 2003年:京都国際学園を設立
- 2004年:現在の京都国際中学高等学校を設立
開校当時から校名は時代とともに変わってきましたが、その精神は今でも引き継がれています。
京都国際高校は、現在では普通の中学校・高校として、京都府知事から一条校として認められています。
また、韓国政府からも正規の学校として承認されており、卒業生には大学受験資格も与えられています。
では、なぜ校歌が韓国語のままなのでしょうか?
それは、この学校が設立当初から韓国人向けの教育機関であったことに由来します。
当時の精神や教育方針を尊重し続けており、その一環として校歌も韓国語で歌われているのです。
京都国際高校は、国際的な人材を育成することに力を注いでおり、韓国籍の生徒も多く在籍しています。
また、日本と韓国の間にある文化やスポーツの壁を越えて、両国の大切さを学ぶ教育が行われています。
こうした背景から、校歌が韓国語であることは、この学校の歴史と教育理念を象徴するものとなっています。
近年では、日本人の生徒数も増加しており、ますます多様性に富んだ学校となっています。
【甲子園】京都国際高校野球部の校歌・歌詞全文を詳しく調査
甲子園の試合で京都国際高校が韓国語の校歌を披露した際、視聴者に配慮してハングル文字と共に日本語訳が表示されていました。
この取り組みにより、校歌の意味が伝わりやすくなっていましたね。
今回は、その京都国際高校の校歌の歌詞について詳しく調べてみました。
原文の歌詞
동해 바다 건너서
야마도 땅은
거룩한 우리 조상
옛적 꿈자리
아침 저녁 몸과 덕
닦는 우리의
정다운 보금자리
한국의 학원
翻訳ツールを使用した日本語訳
東海の海を越えて
山門の地は
神聖なる我らの祖先の
昔の夢の場所
朝夕
身と徳を磨く
我らの親しき住みか
韓国の学び舎
一方で、京都国際高校が新潟産大附属に勝利した際、表示されていた字幕は以下のような内容でした。
東の海を渡りし
大和の地は
偉大な祖先
古の夢の場所
朝な夕なに
体と徳を磨く
我らのふるさと
韓日の学び舎
この翻訳を見ると、かなり意訳されているように感じられます。
具体的には、「東海」という表現が「東の海」として訳され、また「韓国の学園」という部分は「韓日の学び舎」として表現されています。
特に、「東海」という言葉については、韓国政府が国際的に日本海を「東海」として認知させることを目指している背景があるため、微妙なニュアンスが含まれています。
このため、校歌の翻訳においても慎重な配慮が行われたのかもしれません。
翻訳や字幕の解釈に関しては、学校や地域の背景、歴史的な文脈が関わるため、一概にどちらが正しいとは言い切れない部分がありますが、こうした意訳は異なる文化や背景を持つ人々の間で理解を深めるための一つの方法と考えられます。
【甲子園】京都国際高校野球部の韓国語校歌に対するSNSの反応まとめ
京都国際高校野球部が甲子園で歌う韓国語の校歌について、SNS上ではさまざまな意見が飛び交いました。
その中から、いくつかの反応をまとめてみました。
- 「国際的な文化が感じられて素晴らしい」
- 「多様な社会にぴったりの選曲だね」
- 「『国際』と名がついているから、これで問題ないと思う」
- 「高校野球で異文化が紹介されるのは、とても良いことだ」
このように、ポジティブな反応が多く寄せられていました。
京都国際高校が、1999年の野球部創立からわずか25年で甲子園の常連校に成長したことも、多くの人々から賞賛されています。
まとめ
今回は、【甲子園】京都国際高校野球部の校歌がなぜ韓国語なのか、その背景や歌詞の全文についてまとめました。
- 校歌が韓国語である理由は、京都国際高校の設立背景や多文化共生の理念に基づいています。
- 学校の設立当初から、韓国文化を尊重し、その精神を引き継ぐために校歌が韓国語で歌われています。
- 甲子園で校歌が披露される際には、日本の視聴者にも配慮した日本語訳が表示されることがあります。
現在では、日本人の生徒が増えましたが、韓国人生徒も引き続き在籍しており、当時の歴史や伝統を大切にしているため、校歌も変わらず韓国語のまま歌われています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。