「レプリコンワクチン接種者お断り」との措置が広がっていますが、その背後には何があるのでしょうか。
レプリコンワクチンは自己増殖型の新世代ワクチンとして注目されていますが、接種者から未接種者にウイルス様タンパク質が伝播する「シェディング」への懸念が浮上しています。
これにより、美容院や飲食店など多くの施設が接種者の入店を制限する動きが見られます。
果たして、科学的根拠はあるのか?それとも過剰な反応なのか?
今回は、レプリコンワクチンの特性とその影響を探ります。
レプリコンワクチンの概要—新たな免疫技術の登場
レプリコンワクチンは、自己増殖機能を持つ革新的なワクチンであり、従来のmRNAワクチンとは異なる点がいくつかあります。
一般的なmRNAワクチンは、ウイルスのスパイクタンパク質を体内で一時的に合成させることによって免疫を促進します。
しかし、レプリコンワクチンはこの過程を自己増幅させるため、長期間にわたって体内でタンパク質の生成を続けることが可能です。
この新しい技術は、ウイルスに対して持続的な免疫を提供することを目指していますが、同時に「シェディング」という現象が懸念されています。
これは、ワクチン接種者からウイルスに似たタンパク質が他者に伝播する可能性を指します。
このため、未接種者に対する影響が懸念されているのです。
日本では、2024年にレプリコンワクチンが正式に承認され、定期接種として導入される予定ですが、国際的にはまだ認可されていないため、日本での使用は世界初となります。
「レプリコン接種者お断り」—店舗の対応の背景
最近、多くの店舗や施設が「レプリコンワクチン接種者の入店禁止」という措置を取るようになっています。
これには美容院やフィットネスジム、飲食店など多岐にわたる業種が含まれています。
その背景には、「シェディング」への懸念が存在します。
シェディングとは、接種者の体内で生成されたウイルス様タンパク質が、汗や呼吸、体液を介して周囲に伝播する可能性があるという考え方です。
レプリコンワクチンは自己増殖型であるため、このリスクが特に強調され、接種していない人にも影響を及ぼすのではないかとの不安が広がっています。
ある美容院のオーナーは、
「小さなお子さんや高齢者のお客様が多いので、安全面に配慮する必要があります」
と語っています。
また、2024年からの定期接種開始に伴い、接種者の数が増えることが見込まれており、これが店舗側の警戒感をさらに高めています。
シェディングの懸念とその影響
シェディングについては、接種者からスパイクタンパク質やmRNAが他者に伝播する可能性が指摘されていますが、この考えには科学的根拠が乏しいとの指摘もあります。
特に、日本の厚生労働省や多くの専門家は、ワクチン成分が他者に感染するという証拠は存在しないと明言しています。
霊長類医科学研究センターの保富康宏センター長も、
「接種者から他者にワクチン成分が伝播するという見解は誤解であり、科学的な支持はない」
と述べています。
さらに、厚生労働省は公式に
「レプリコンワクチンが他者に影響を及ぼすという科学的知見はない」
と発表し、一般の不安を払拭する努力をしています。
実際、ワクチンの成分が接種者から外部に放出される可能性は極めて低いとされており、これらの措置は過剰反応との意見が多く寄せられています。
しかし、店舗や施設の経営者にとっては、顧客の安全性とブランドの信頼を守ることが最重要であり、科学的根拠が不明瞭な状況下でも、こうした対応がとられるのです。
まとめ
レプリコンワクチンの接種者お断りという動きは、主に「シェディング」への懸念から生じています。
この新世代ワクチンは、自己増殖機能を持ち、長期間にわたって免疫を提供することを目指していますが、接種者からウイルス様タンパク質が未接種者に伝わる可能性が指摘されています。
多くの店舗や施設がこのリスクを理由に接種者の入店を制限していますが、実際には科学的根拠が乏しいとの意見も多いです。
厚生労働省も、ワクチン成分の伝播は確認されていないとしています。
今後、この問題がどのように展開していくのか、注意深く見守る必要があります。