iCloudの利用規約は定期的に更新され、ユーザーに新しい条件に同意するよう求められます。
2024年11月に新たな規約が発効し、Apple IDの名称変更やプライバシー保護強化など、いくつかの重要な変更が加わりました。
しかし、この変更に関する通知がいつ届くのか、どのような影響があるのかは、ユーザーによって異なる場合があります。
この記事では、iCloudの利用規約の変更点と、その通知が届くタイミングについて詳しく解説します。
iCloudが使えないとどうなる？
iCloudが利用できない場合、いくつかの不便な状況が発生します。以下はその代表的な例です。
1. 写真データの保存や同期ができない
iCloudに写真が自動的にバックアップされる仕組みが使えなくなるため、iPhone内の写真や動画がデバイスのストレージに直接保存されることになります。
これにより、容量不足が発生する可能性が高まります。
2. デバイス間での情報共有ができない
Safariのブックマークやタブ、リーディングリストが他のデバイスと同期されなくなり、例えばiPhoneで開いたウェブページをMacで続きを読もうとしても、それらの情報が共有されない状態になります。
3. パスワードやクレジットカード情報が保存されない
iCloudが使えない場合、Appleの「iCloudキーチェーン」が利用できず、パスワードやクレジットカード情報が保存されません。
そのため、ウェブサイトやアプリにアクセスする度に、毎回手動で入力する必要が出てきます。
同意しないとどうなる？
Appleは、利用規約に同意しないユーザーにはiCloudサービスを提供しない方針を取っています。
新しい機能を導入する際や、サービスを更新する際に規約に同意することで、ユーザーに対して適切なサービスを提供し、責任を持って運営できるようにするためです。
規約に同意しても追加料金はかかる？
新しいiCloud利用規約に同意しても、基本的なiCloudサービスは無料で提供され続けます。
写真やデータのバックアップなど、基本機能には料金が発生することはありません。
ただし、「iCloud+」などのプレミアムサービスを利用する場合は、別途料金がかかります。
iCloud+では追加のストレージや、プライバシー保護機能が提供されます。
iPhoneで新しいiCloud利用規約に同意できない場合の対処法
もし新しいiCloud利用規約に同意できない場合、以下の方法を試してみてください。
1. Wi-Fiをオフにして、モバイルデータで再試行する
インターネット接続の問題が原因で同意できない場合、Wi-Fiをオフにして、モバイルデータ通信で再度試してみると成功することがあります。
2.スクリーンタイム設定を変更する
スクリーンタイムでアカウントの変更が制限されている場合は、一時的にその制限を解除してから再試行してください。
3. 利用規約を確認して、同意するかどうかを慎重に判断する
新しい利用規約には、プライバシーやセキュリティを強化するための変更が含まれています。
内容をよく理解したうえで、同意するかどうかを決めましょう。
2024年11月の新しいiCloud利用規約の変更点
2024年11月に更新されたiCloudの利用規約には、いくつかの重要な変更が含まれています。
以下はその主なポイントです。
Apple IDの名称変更
「Apple ID」が「Apple Account」に名称変更されました。
この変更は、Appleが提供する全てのサービスで一貫性を持たせるためのものです。
この変更により、iPhoneや他のデバイスで特別な設定変更をする必要はありません。
児童に対する危害を禁止する条項の追加
新たに、児童を対象とした性的虐待素材（CSAM）の制作、共有、アップロード、保存を禁じる条項が加わりました。
これにより、Appleのサービスがより安全に利用できるようになります。
オーストラリアの消費者法に基づく変更
オーストラリアの消費者法に基づき、新たに法的権利に関する条項が追加されました。
契約主体の変更
特定の国（ブータン、ブルネイ、カンボジア、韓国など）のユーザーには、2024年10月26日以降、Apple Services Pte. Ltd.（シンガポール所在）が新たな契約主体となります。
その他の国、特に日本のユーザーには影響はありません。
新しいiCloud規約でiPhoneのメモが消えた理由は？
iCloudの利用規約に同意した後、一部のユーザーで「メモ」が消えたという報告があります。
これは、いくつかの原因が考えられます。
データ移行のエラー
iOSのアップデートやiCloudの新機能追加に伴い、システム移行中にデータの不具合が発生し、メモが失われることがあります。
特にメモアプリは頻繁にアップデートされるため、移行中のエラーが原因となることがあります。
同期設定の変更
iCloudの同期設定が更新された場合、一部のデバイスやフォルダの同期が停止し、メモが消失する可能性があります。
セキュリティ強化によるデータ削除
セキュリティの向上を目的として、古いデータや不要なデータが自動的に削除される場合もあります。
iOSバージョンの問題
iOSが最新でない場合、iCloudの機能が正しく動作せず、同期エラーが発生することがあります。
最新のiOSバージョンを使用することで問題が解決する場合もあります。
iCloud利用規約の通知が来ない？個人差があります！
iCloudの利用規約に関する通知が届くタイミングは、個人によって異なることがありますが、一般的には以下の状況で通知されることが多いです。
1. iCloudの新規設定時
新しくiCloudを設定したり、新しいデバイスを使い始めた場合、利用規約への同意が求められます。
2. iOSやmacOSのアップデート後
Appleが利用規約を更新すると、iOSやmacOSのアップデート後に通知が届くことがあります。
このタイミングで規約変更の内容を確認し、同意する必要があります。
3. iCloud設定の変更時
新しいiCloud機能を有効にしたり、設定を変更した際にも、規約確認の通知が表示されることがあります。
通知のタイミングには個人差があり、iCloudをよく使うユーザーには早めに通知されることがありますが、あまり利用していないユーザーには通知が遅れることもあります。
利用規約の通知は、主にiOSやmacOSのアップデート時や設定変更に関連して発生しますので、ユーザーの利用状況やデバイスの設定によって差が出ることがある点に留意してください。
まとめ
iCloudの利用規約は2024年11月に改定され、Apple IDの名称変更やプライバシー保護の強化、特定の国での契約主体変更などが含まれました。
この変更により、ユーザーは新しい規約に同意する必要がありますが、通知が届くタイミングは個人の利用状況によって異なります。
通常、iCloud設定の開始やiOS・macOSのアップデート後に通知が届きます。
新しい規約には追加料金は発生しませんが、iCloud+を利用する場合は別途料金が必要です。
通知が届かない場合は、設定やアップデートを確認してみましょう。
