「カブアンド」は、生活に必要なインフラサービスを契約することで未公開株を手に入れられる新しいサービスです。
電気やガス、モバイル通信などの契約を通じて、利用金額に応じた株をもらう仕組みが特徴で、日常的な支出を投資に変えることができます。
しかし、株は未公開株であるため、将来的なリターンは不確実で、料金体系がやや高めという点もあります。
今回は、カブアンドのメリットとデメリットを詳しく解説し、利用を検討する際のポイントをお伝えします。
カブアンドの新しいサービスモデルとは?
カブアンドは、従来のインフラサービスに新たな要素を取り入れた革新的な仕組みを提供しています。
その最大の特徴は、生活必需品であるインフラサービスを契約することで、未公開株を手に入れられる点です。
電気やガス、インターネット回線など、通常なら利用料金を支払うだけのサービスが、カブアンドでは「株主」としての特典を得られる形に進化しました。
具体的には、ユーザーがカブアンド経由で電気やガス、モバイル通信サービスを契約すると、その支払額に応じて株式が付与されます。
これにより、単に生活に必要なサービスを利用するだけでなく、ユーザーは将来、株の公開や株価の上昇を通じて利益を得る可能性も秘めた「株主」となるのです。
提供開始と対象サービス
カブアンドは2024年11月20日にサービスを開始し、以下のインフラや関連サービスが利用可能です。
電気・ガス
基本的なエネルギー供給サービス
モバイル通信
スマートフォンや携帯電話の通信回線
インターネット回線
家庭用インターネット接続
ウォーターサーバー
飲料水の供給
ふるさと納税
地方自治体への寄付と返礼品
株式付与の仕組み
カブアンドが株を付与する方法は、契約者が支払う料金に基づいています。
例えば、月々数千円の電気代がかかる家庭であっても、その支払いに比例して株が付与されます。
これにより、利用者は「投資家」としての立場も手に入れ、将来、株価が上昇した場合に利益を享受する可能性を持つことができます。
カブアンドの目指す未来
カブアンドの仕組みは、創業者である前澤氏の「新しい経済モデルを作りたい」という思いから生まれました。
彼は、一般家庭にも株式投資を身近なものにし、金融リテラシーを高めることを目的としています。
株を保有することで、消費者は「サービスを提供する企業の一部」となり、長期的に関わり続けることが期待されます。
これにより、日常的な支出が単なる消費ではなく、投資としての側面を持つことになるのです。
カブアンドの料金と他社との比較
カブアンドのサービスが、他の既存のインフラサービスと比べて実際にお得なのかという点は、多くの消費者が気にするところです。
電気やガス、モバイル通信など、月々の固定費用となるサービスでは、わずかな料金差でも年間で大きな違いが生まれます。
ここでは、カブアンドの料金体系と株の付与がどのように評価されるかを見ていきます。
カブアンドの料金体系
カブアンドの料金は、地域や契約プランによって異なるため一概に他社と比較するのは難しいものの、一般的に大手インフラプロバイダー(例:東京電力やNTT)と同程度、あるいはやや高めに設定されていることが多いです。
その分、株式の付与という形でリターンが期待できますが、純粋にインフラ料金としては割安感がない場合もあります。
料金差と株式付与のバランス
例えば、月々の電気代が8,000円の家庭がカブアンドを利用すると、年間で株が10株付与されると仮定します。
もしカブアンドが上場し、株価が2,000円となれば、年間で20,000円分のリターンを得ることができます。
しかし、上場や株価の成長は確実ではなく、将来どれほどの価値を持つかは予測できません。
このため、短期的に見れば料金が他社より高くなる可能性もあります。
株式の成長とリスク
カブアンドの株式付与は魅力的ではありますが、実際にそれが「割安」になるかどうかは不確定です。
例えば、他社より年間で数千円高い料金が設定されている場合、その差額が株価の上昇で補えるかは不透明です。
しかし、株価が上昇すれば大きなリターンを得ることができるため、利用者の期待や投資スタンスが試されることになります。
日本の現状維持志向とカブアンドの普及可能性
日本人は、生活に必要なインフラサービスについては、安定性と安心感を重視し、現状を維持する傾向が強いとされています。
新しいサービスに対して慎重な消費者が多い中、カブアンドのように株式を付与する仕組みが広く受け入れられるかは疑問も残ります。
未公開株の不安感
カブアンドが提供する株は未公開株であり、すぐに売却して現金化することができません。
そのため、株価の成長が確実でない場合、リスクを感じるユーザーも多いでしょう。
未公開株への不安が、特に投資初心者にとっては大きな心理的障壁となる可能性があります。
カブアンドの普及に向けた課題
カブアンドがより多くのユーザーに支持されるためには、料金の割安さや株付与のメリットをわかりやすく伝える必要があります。
また、株の成長性や将来の上場予定など、より具体的な情報を提供することが、消費者の安心感を高めるカギとなります。
カブアンドのメリットとデメリット
カブアンドには魅力的な特徴もありますが、デメリットも存在します。
以下にその主な点を挙げてみましょう。
メリット
1. 資産形成の新しい手段
生活インフラの利用で株式が得られるため、資産形成の一環として利用することができます。
2. サービスの一元化
電気、ガス、モバイル通信などを一つのプラットフォームで管理できるため、便利です。
3. 投資リテラシーの向上
株を保有することで、企業の成長を身近に感じることができ、投資リテラシーを高める機会となります。
デメリット
1. 未公開株の流動性の低さ
未公開株は自由に売買できず、現金化が難しい点がデメリットです。
2. 割高感のある料金
カブアンドの料金は他のインフラサービスと比較してやや高い場合があります。
3. 投資未経験者への不安
投資初心者にとって、株価の変動や流動性の低さは不安要素となり得ます。
利用を検討する際のポイント
カブアンドは、株式付与を通じて新しい投資体験を提供するサービスですが、利用者はそのリスクとリターンを十分に理解し、自分のライフスタイルや資産形成の目的に合った選択をすることが重要です。
まとめ
カブアンドは、生活インフラ契約を通じて未公開株を取得できる新しいサービスです。
株式を保有することで資産形成を支援し、日常の支出を投資に変えることができますが、株は未公開で流動性が低いため、将来的なリターンには不確実性があります。
また、料金がやや高めであるため、短期的な節約を重視する人には向かないかもしれません。
総じて、株式を保有することで得られる投資の魅力を感じる方には有力な選択肢ですが、リスクとリターンをしっかり考慮することが大切です。