iPhoneのソフトウェアをアップデートした後に、新しいアプリが勝手にインストールされると驚くことがあります。
最近のiOSアップデートでは、「パスワード」というアプリが自動的にインストールされるケースが報告されています。
これはAppleが公式に提供するアプリで、iPhone内蔵の「パスワード管理機能」が独立した形で提供されるようになったものです。しかし、このような突然の変更に不安を感じる方も多いでしょう。
この記事では、「パスワード」アプリの目的、削除の影響、再インストールの方法などを詳しく解説します。
これにより、アプリを保持するべきか削除すべきか、自分に最適な選択ができるようになります。
「パスワード」アプリの役割と機能
「パスワード」アプリとは
「パスワード」アプリは、iOSに組み込まれているiCloudキーチェーン機能を専用アプリとして利用できるようにしたものです。
これにより、保存されたパスワードやパスキーの管理、生成、編集が簡単に行えます。
さらに、Face IDやTouch IDを使用してセキュリティを強化し、パスワード情報を保護します。
Apple公式のアプリなので、セキュリティ面でも高い信頼性があります。
また、以前は設定アプリ内に隠されていた機能が、独立したことでアクセスが容易になりました。
削除しても影響がないケース
「パスワード」アプリを削除しても、保存済みのデータはiCloudキーチェーン内に残るため、基本的な情報は消えません。
また、サードパーティ製のパスワード管理アプリを使っている場合や、iPhoneの自動入力機能を使用しない場合には、削除しても問題はないでしょう。
アプリを削除した場合のデメリット
ただし、アプリを削除すると、次のような機能が使えなくなります。
- 自動入力機能
- 新しいパスワードの追加・編集
- 漏洩リスクのあるパスワードの警告
これらの機能を必要とする場合は、アプリを保持するのが賢明です。
「パスワード」アプリの削除・再インストールの方法
削除する手順
「パスワード」アプリを削除する手順は簡単です。
- ホーム画面でアプリのアイコンを長押しします。
- 表示されるメニューから「アプリを削除」を選択します。
- 確認画面が表示されるので、「削除」をタップして完了です。
なお、アプリを完全に削除する代わりに、ホーム画面から非表示にすることも可能です。
この方法ではアプリライブラリからアクセス可能で、機能をそのまま使用できます。
再インストール方法
必要になった場合、「パスワード」アプリはいつでもApp Storeから再インストール可能です。
再インストール手順は以下の通りです：
- App Storeを開き、検索バーに「Passwords」と入力します。
- 英語表記で検索する方がヒットしやすい場合があります。
- 検索結果から「Passwords」を見つけてタップし、ダウンロードアイコンを選択します。
- ダウンロード完了後、ホーム画面やアプリライブラリから利用可能になります。
再インストール後、保存済みのパスワードデータはiCloudキーチェーンから自動的に復元されるため、手間はかかりません。
削除前に確認すべきこと
削除を検討する際には、次の点を確認してください：
- パスワードデータの確認: iCloudキーチェーンにデータが正しく保存されているかを確認します。
- 設定アプリで「パスワードとアカウント」を選択し、保存されているパスワードリストをチェックしましょう。
- バックアップの作成: 重要なパスワードは、サードパーティのパスワード管理アプリや紙に書き留めるなどしてバックアップを取っておくと安心です。
- 再インストールの準備: 削除後に必要になった際、すぐ再インストールできるよう、App Storeの検索方法を覚えておきましょう。
削除後の注意点
「パスワード」アプリを削除すると、次の影響があります：
- 自動入力機能が無効になるため、Safariや他のアプリで保存済みパスワードの入力が手動になります。
- 新規のパスワード作成や既存パスワードの編集がiPhone上でできなくなります。
- パスワードの安全性チェック機能（漏洩リスクのあるパスワードの警告）が使用不可になります。
ただし、これらの機能が必要でない場合や他のアプリで代替できる場合は、削除しても問題ありません。
削除後のリスク管理
アプリを削除した場合、iPhoneのセキュリティを強化するため、以下の設定を見直すことをお勧めします：
- Face IDまたはTouch IDを使用して、デバイス全体のセキュリティを確保する。
- iCloudアカウントの強力なパスワード設定と2ファクタ認証の有効化。
- サードパーティ製のパスワード管理アプリを利用する場合、そのアプリが安全かつ信頼できるものか確認する。
これらを実施することで、「パスワード」アプリを削除した後でも、十分なセキュリティを保つことができます。
まとめ
iPhoneアップデート後にインストールされる「パスワード」アプリは、Appleが公式に提供する便利で安全なパスワード管理ツールです。
削除しても保存済みデータは失われませんが、一部の便利な機能が使えなくなります。
他のパスワード管理アプリを使用している場合や、特定の機能を利用しない場合は削除しても問題ありません。
しかし、アプリの再インストールが簡単にできるため、不安がある方は一度削除して試してみるのも良いでしょう。
自分の利用スタイルに合った選択をし、iPhoneの利便性を最大限に活用してください。
