プレミア12は、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)とは異なり、各国のシーズン終了後に行われる国際野球大会です。
多くの主力選手が辞退することから「1.5軍」や「2軍」と揶揄されることもあります。
しかし、この大会には独自の意義や役割が存在します。
本記事では、プレミア12が持つ目的や意義、そして国際野球界におけるその重要性について解説します。
プレミア12とは?
プレミア12は、2015年にWBSC(世界野球ソフトボール連盟)によって創設された国際野球大会です。
世界ランキング上位12か国が参加するため、「プレミア12」という名称が付けられています。
大会は4年に一度開催され、各国のプロリーグが終了したタイミングで実施されるのが特徴です。
このスケジュールは、選手たちがクラブチームのシーズンを全うできるように配慮されたものです。
しかし、その反面、オフシーズンに行われることから、一部の主力選手が辞退するケースも見られます。
これが「1.5軍」や「2軍」と揶揄される理由の一つです。
プレミア12の意義とは?
プレミア12の最大の意義は、野球の国際的な普及と発展を促進することにあります。
WBSCは、野球が世界的に普及しているとは言い難い現状を改善しようとしています。
特に、オリンピック種目として野球が再び採用された今、国際大会の開催はその競技価値を高めるための重要なステップです。
プレミア12は、単なる大会ではなく、各国間の競技力向上や、新たなファン層の開拓に寄与しています。
また、この大会はオリンピック予選の一環としての役割も果たしています。
たとえば、2019年のプレミア12では、上位のチームが東京オリンピックへの出場権を得る重要な舞台となりました。
各国にとっての重要性
プレミア12は、各国にとっても貴重な経験を提供します。
特に野球がまだ発展途上にある国々にとっては、強豪国との対戦を通じて競技力を高める絶好の機会です。
さらに、若手選手や普段は注目されにくい選手が国際舞台でアピールする場としても機能します。
これにより、国内リーグの注目度や選手の価値が向上する可能性もあります。
たとえば、日本代表では、若手選手がこの大会を通じて一躍スター選手として注目を浴びたケースもあります。
また、各国の代表チームが国際大会での経験を積むことで、将来的な競技力の向上にも繋がります。
辞退者が多い現状への課題
一方で、主力選手の辞退が目立つことはプレミア12の課題として指摘されています。
この点については、スケジュールの問題や選手の疲労、所属クラブの意向など、複数の要因が絡み合っています。
特にMLB(メジャーリーグ)の選手が出場するケースは少なく、これが大会の注目度や競技レベルに影響を与えることがあります。
しかし、WBSCはこの状況を改善するための取り組みを進めています。
たとえば、大会の開催時期やルールの見直しなど、選手が参加しやすい環境を整えるための議論が行われています。
こうした取り組みにより、将来的にはより多くの主力選手が参加する大会へと成長する可能性があります。
『まとめ
- プレミア12は国際大会
世界ランキング上位12か国が参加。 - 野球普及が主な目的
競技力向上や新たなファン開拓を目指す。 - オリンピック予選の役割
上位チームが五輪出場権を獲得する。 - 若手選手の活躍の場
新たなスター選手の誕生につながる。 - 辞退者問題が課題
選手参加の環境整備が今後の鍵。